今日は運動会当日と同じ進行で全てのクラスの活動をしました。

一昨日に配布しました”おたより”でお示ししました様に年齢により競技内容は違います。

詳細やお願い事(親子で行う三歳未満児クラス)は各クラスからホワイトボードやブログなどでお知らせしていますのでわかりにくい場合はご質問ください。

新型コロナウイルスのパンデミックにより私たちの日常の様々な事が変容しました。仕事や余暇の楽しみごと、心を育む教育現場などでの人間の関わり方、失ったものは計り知れません。

あひるが丘は『人同士の関わりを豊かに持つ(広く深く)』事を教育・保育の柱の一つに据えてますからこの約3年間は歯がゆい思いの我慢の年月でした。

ようやく、感染対策は講じてではありますが全園児の、全クラスの「うんどう会」が開催できます事に感謝し、精一杯の保育という営みを行い、丁寧に子どもたちの『心』に向き合っていきたいと全職員で取り組んで居るところです。

『野外劇 ジャックと豆の木』

おなじみになってますプログラムの一つです。色鮮やかな衣装や音楽に合わせたダンス、表現を楽しむ子ども達の姿に心躍らせている私もファンの一人です。生活発表会の劇は登場人物の「心情面にせまっていく」事を柱にしていきますが、野外劇は「身体表現」を柱にしています。表現や動き(役を意識した)、生き生きとした姿をお楽しみ頂けたらと思います。

こども園、最終年度の年長クラス、ごりら組はソーラン節(オープニング)、リレー、競技『戸板・竹のぼり・竹馬』、野外劇に取り組んでいます。

乳幼児期は月齢や、身体の成長具合も様々で個人差が大きい時期です。当然のことながら「努力しなくても何でも簡単にできてしまう子ども』、『少し努力したらできる子ども』、『すごくすごく努力しても中々できない子ども』と様々です。

極論かもしれませんが、私は、

『できても、できなくても。勝っても、負けても。早くても、遅くても、どちらでもいい。ただ、一生懸命に自分で(自分たちで)決めたことをやり通すことだけはやめないで(諦めずに)』

と考えています。上記の様々な姿の子どもたちがいる25人のクラス、ごりら組。自分が出来る様になる事は嬉しいに決まってます。素晴らしい事だと思います。ただ、自分と同じ様に出来たいと願いながらも出来ない他者に寄り添ったり、気持ちが向けられる子どもになって欲しい。

私達の日本国は資本主義です。資本主義は競争の原理に基づいています。それ自体を否定するつもりはありませんが、『利己的な独善的な考え方のみ』をもって生きていくと心が疲れたり、生きづらさを感じて悲しい人生にならないかと心配します。全ての人が『常勝で、いつも思い通りになり、颯爽と生きれる』ことは無いのではないでしょうか。他者と『良好関係も築きつつ切磋琢磨しあう』豊かな人生を送れるであろう心根を育みたいと考えます。

”コツコツ”と自分で。また、友達と取り組み、できる事が増えてきました。

もっともっと高く、もっともっと速くと努力を重ねる日々の子どもたちです。

 

 

『リレー』

かけっこと違い自分が勝ってもチームが負けになることもあり、自分一人の努力では勝利しない競技。今は、自分の順番が終われば砂遊びをしたり、自分の順番すら気づかない姿も少なくありません。練習もしないのに負けて怒ったり、悔しいと泣きじゃくったり。

相手の姿を見て知り、同時に『心』を知ろうと(感じようと)する事を求めています。

自分も含めた『仲間(心を合わせて何かを一緒にするという間柄をかなりの期間にわたって保っている人)』と勝つという目的の為に力を合わす。

耳にすると素敵なことですよね。ですが、実際は当たり前ですが、子どもたちは互いの利や欲の為に感情むき出しのぶつかり合い、けなし合いの連続です。リレーを重ねる中で、互いの『走力や、器用さ、集中力、持続力など』を感覚や観察で知り、自分の感情をぶつけ合いそれでも『勝つという目的の為に力を合わせ努力する』。

まだ、5歳、6歳の子どもには容易ではありませんが達成できる心情・姿だと考えます。

ただし、運動会当日に上記の豊かな育ち合いが達成・完成するとは思っていません。しかし、『芽吹き始めてきた豊かな社会性の芽』は感じております(保育目標の一つである「お互いに認め合える集団の一人となれる子ども」)。

うんどう会当日までの日も子ども達に求めて援助を続けますし、終わってから、卒園していくその日までも求めていきたいと思います。育ちつつある子ども集団を私たちと引き続き見守ってください。