12月20日(土)は、あひるが丘保育園の絵画展でした。

まず初めに、大阪国際大学・短期大学部の花岡千晶先生の講演会がありました。

 

乳幼児期における造形活動での発達の過程や、一枚の絵が出来あがるまでの中で、子どもが紙を”選び”、紙の向きを”決め”、色や描きたいものを”考え”、決めて描きだすという行為。見えている、出来上がった絵の上手・下手ではない、『子どもの考えや絵を描いている過程を大人が感じ取っていき、子どもと思いを”共感する”事の大切さ』を教えて頂きました。

 

その後、各クラスの造形遊びの様子や作品などを花岡先生と一緒に見てまわりました。

乳児組

 

 

 

初めはペンやクレパスすらも口に入れて確かめようとする姿から、画紙に転がしたり、うちつける中、色が出ることを知り、腕全体を動かして線を、次第に肘を起点に円を、手首を、指先を起点にどんどん小さな円を描けるようになっていく。発達の様子がよく分かる未満児クラスの展示です。

大人から見たら、形の分かりにくいものかもしれませんが、形を求めるのではなく、様々な色、質感、大きさ、重さ、感触を知ったり、描くって楽しい!作るって楽しい!と思えるように意識して保育しています。

 

幼児組

 

 

 

 

同じ題材の絵でも、上から見たり、横から見たり、様々な方向から見て描いていて、子ども時代の発想・感性ってとても面白く・瑞々しい!今だから描ける、今しか描けない、子どもの想いが伝わってくる絵ばかりです。

縦横どちらに描くか?何色で描くか?どこから描き始めるか?どんな風に描くか?…たくさん選択し、たくさんの想いがつまった一枚だと思うととても愛おしく感じませんか?

 

子どもの絵は、大人の考える美術作品としての絵画ではなく、心の表出表現です。ですので、上手や下手という捉え方ではなく、心でどのように感じたかが形として表れます。絵や作品を見て、子どもに語りかける事として大事なのは『褒める』という事です。その事で、更なる活動意欲に繋がります。『褒める』というのはただ「上手に描けたね」という事ではなく「私はここが好き」と子どもの表現した事に共感することです。そして、共感される相手が大好きなお父さん、お母さんや、身近な人からだと何事にも変えられない喜びとして心の中に刻まれます。

火曜日の朝まで展示予定です。是非子どもの絵を見て、色んな子どもも想いを聞いたり感じて、褒めてあげて下さい。