あひるが丘保育園公開保育

テーマ  『心を弾ませて』 ~素材に関わって、あそんで、つくって、描いて~

公開保育 内容            0.1歳児 ひよこ組 11名   にぎにぎ、かしゃかしゃ、ぽっとん

1歳児 りす組 11名   たくさん触って気持ち良い! 寒天あそび

1.2歳児 こぐま組 11名   小麦粉粘土であそぼう

2歳児 こあら組 16名   いいものいっぱい 集めて 並べて

2・3歳児 ひつじ組 20名   牛乳パックと紙と洗濯バサミであそぼ

3・4歳児 ぱんだ組 18名   何を届けようかな つもりになって楽しく描こう

4歳児 ばんび組 26名   切ったり、描いたり、みんなで作ろう 海の世界

5歳児 ごりら組 22名   お話の絵 『からすのパンやさん』

指導助言  大阪国際大学短期大学部 幼児保育学科非常勤講師

造形教育研究所  こどものアトリエ所属       花岡千晶先生

 

昨日は京都府保育協会からの依頼を受け絵画・造形分野の公開保育を実施しています。昨年の11月ごろ依頼を受け、本年度四月より園内研修を重ねて準備してきました。

乳幼児期の絵画・造形とは大人の考える美術作品としてのものではなく、心の表出表現であり、様々な感触や感覚(柔らかい・固い・冷たい・心地よい・ネバネバするや色・形・・大きさ・質感・量感など)を子ども自身があそびや生活を通して経験する。そして物を並べたり、つなげたり、組み合わせ、構成してあそび、物の使い方を知り、工夫し、巧みに使えるようになる。そして一人あそびから保育者や友達と一緒に遊びつつ自分の思いを表現したり、互いの気持ちを共感しあったり出来る・出来た喜びを感じ、更なる自己表現を重ねたり、生きる喜びや、自己肯定感情を育む事をねらいとしてあげ、取り組みます。

昨日は京都府下の保育園より19名の保育士さんが来園され絵画・造形活動を見てもらい、活動についての質疑応答と講師の花岡先生より助言指導を頂きました。

ひよこ組

 

様々な感触あそびを楽しみました。布団の圧縮パック水を入れプカプカ・ふわふわいい気持ち。排水ネットの中に発砲ビーズや小豆を入れたものはつぶつぶぽこぽこするよ。ゴムを張り巡らしたカゴの中にはおもちゃが入ってますが、ゴムに阻まれ簡単には取れません。抵抗を感じ、工夫して取る過程に物の特性を知り、操作の仕方を経験として学ぶのです。

 

りす組

寒天あそびはまだまだ蒸し暑い日には何とも冷たく気持ちいいです。冷蔵庫で冷やして、ひんやりとした感覚を感じます。寒天には毛糸も仕掛けられていたりして引っ張ると、抵抗を感じながらボコボコ崩れる感覚も知るのです。他にフィルムケースで型抜きをしたり、れんげを使って寒天をすくって容器に移したり道具も使いながら感触を味わいます。

 

こぐま組

こぐまは春から様々な粘土であそんできました。トイレットペーパー粘土・紙粘土・小麦粉粘土に油粘土など。子どもによっては、それぞれの感触によっては触るのに抵抗を感じ嫌がったりの姿も見せていました。(大人たちが汚れるのを嫌がり経験をさせなかったりすることも一つの要因です。その身を通した豊かな経験は子どもの心と身体を豊かに育みます。たっぷり経験する事を意識したいですね)回数を重ねるうちに抵抗も次第になくなる姿も見られ、昨日はほんとにどの子もよく遊びました。カップやストローを組み合わせジュースに見立てたり、お母さんの?お店屋さんの?つもりになってあそぶような姿も見えました。

 

こあら組

ひつじ組

自分のこだわりが益々が強くなる2・3歳児の頃。こだわりの時期にしっかりこだわれる経験は大事です。同じ色の物を集めたり、使わないのにたくさん抱え込んで貸してくれなかったり。「いじわるな子」とくくってしまわず、存分にこだわらせたいですね。そして、その先の年齢で人と関わる中で譲ったり、分けられる事も出来るようになっていくんです。

「いいもの」(カラフルな紙粘土の玉やカラフルな醤油さし・牛乳パック、洗濯バサミなどと色々な容器を組み合わせて)を両手でそっと持ち大事そうに「みせたろか♪」と言う子どもの表情はしびれるほど嬉しくなりました。

そのいいものを集めたり、並べたり、重ねたり、構成しながら、こだわってあそびました。

 

 

ぱんだ組

ばんび組

3・4歳児では「自分なりのイメージ」をもって物や道具の特性を知って、操作しながらあそび、そこに友だちとの関わりも生まれイメージの共有をしながらあそびこむ事が大切で、主たる活動となります。ぱんだ組は春からつもりになってあそんでいる「クマのタンタン」が風邪を引いたので自分のあげたいものを(元気になってもらうため)宅急便で届けよう!あげたいものを書いてた急便のトラックに積むあそびをしました。大好きなタンタンの為に一生懸命、友だちと話しながら、または一人で考えて描いていました。

ばんび組はハサミも使い海の世界をみんなで作りました。ハサミの活動も春から重ねと取り組んできています。一回切り、連続切り。四角い紙の角を切っていくことで丸も切れるようになっています。紙を巧みに持ち替え、回して切っていくスピードの速いこと!!お母さんの切るリンゴの皮むきの様に長く連なります。巧みな子は魚もフリーハンドで切っていました。青く深い海が完成しました。活動も90分も集中するほど楽しかったようです。

 

ごりら組

5歳児のごりら組では自分なりのイメージを益々深めながら、より巧みに様々な道具を操作、構成して自分の思いを表現していきます。そしてその活動の中に自分なりのお話(物語)が込められるようになっていきます。今日のお話絵の活動でも、たくさんのお話が子ども達から出てきました。瑞々しい感性を持った子どもの発想・お話に耳を傾けてください。躍動する子どもの心に触れると生きるエネルギーが溢れるはずです!!

 

午後  質疑応答・助言指導

 

様々な意見やしつもんを頂き今後の更なる保育の深まりになったと感じています。ある保育士さんが、三歳未満児の保育中、大きな保育者の声がなく、静かに保育がなされているのが凄いと思いました。と感想を言っていただきました。大きな声で子どもたちにはなすことも必要な時もあるかもしれませんが、物の環境を吟味したり、工夫をして必要なこと、不必要なことを考え保育を進めていることを評価いただいたことを嬉しく思っています。

今後も子ども達の心と身体の健やかな成長に取り組む保育集団でありたいと思います。ご報告まで。

最後に丁寧にご指導・助言頂いた花岡先生にお礼を申し上げます。ありがとうございました!!